由来
カイノキは孔子との関係が深いことから孔子の木、学問の木などとも呼ばれています。
中国では、古来最高の栄誉として進士の位についた者に「楷の笏」を送ったという故事があります。
カイノキが誇りのシンボルであったことや、枝や葉が整然としているので書道でいう楷書の語源になったとも言われております。
我が国へは大正4年(1915年)に白沢保美博士が中国より種を持ち帰り育成したのが始まりといわれ、東京の湯島聖堂、渋沢資料館、栃木県足利学校、岡山県閑谷学校、佐賀県多久聖廟などいずれも孔子にゆかりの深い場所に植えられ、ごくまれにしか見ることのできない珍しい樹木として各箇所共、指定天然記念物として保存されています。
特性
中国原産の落葉高木で雌雄異株、20m、直径1m位に成長します。(当社生産主は実生のため雄木か雌木かわかりません。)
若葉には芳香があり、茶の代用とすることができます。また幼芽や新芽は食用とすることができます。
花は4〜5月新葉に先だって10〜20cmの大型円錐花をつけます。
雌花は紅色、雄花は淡い黄色です。
半円形に広がる樹形は夏季のすがすがしい緑陰樹として、また秋期の紅葉は特にすばらしく、四季を通じて楽しめます。
材は、心材が鮮黄色で材質が硬く、碁盤、杖、槍の柄として、又、杢が優雅で板目が立派であるので、家具等の良質材としての用途もあります。
用途
植林材料として心材が鮮黄色で材質が硬く、杢が優雅で家具、船材、碁盤等の良質材として、また、スギ、ヒノキ材と比較して、根が深根性ですので台風災害の土砂防止にもなります。
造園用樹木として秋季の紅葉と半円形に広がる樹形は、夏季のすがすがしい緑陰樹として木陰の散歩道、公園用樹、街路樹として、欧米では鑑賞樹木として普及しています。
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