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 OBだより (第17回) 2001.03.19


(かとう・さなえ・けいこ
加藤 早苗 さん
加藤 恵子 さん
(旧姓:合原)
(昭和45年(1970年)建築学科 卒業)
加藤さんご夫婦
いきいきとした加藤さんご夫妻


和錠前の収集に、土蔵と古民家の調査に。
パワフルに夢を追いかける工大OB夫婦

 「人生を無駄に過ごすのがもったいない。やりたいこと、興味のあることを発見したら、とにかく徹底的に追求していくのが、私たちのモットーなんですよ」。

  そうパワフルに語るのは、建築家として大活躍の加藤早苗さん・恵子さんご夫婦。お二人揃って工大OB、しかも同級生結婚という間柄。ご主人は工大時代から木造の建物の絵を描くのが趣味で、県の美術展での入賞も数々という腕前です。

  古い建物をスケッチしているうちに、和錠前に興味を持つようになり、10年がかりで、室町時代から明治期までの錠前500 点を収集。それを本にまとめて自費出版するという徹底ぶり(ちなみに、その本自体の原稿制作・デザインもすべて加藤さんが自分でしたそうです)。

  「和錠前を集めているうちに、今度はそれが使われている土蔵の造りに興味を持つようになり、中四国全域に渡って聞き取り調査。400 棟のデータを収集しました」と、ご主人。

  それだけでも充分すごいのですが、加藤さんの好奇心は大きく膨らむ一方で、土蔵の調査が進行するにつれ、加えて今度は古民家の調査をスタート。

  「最高級の材料をふんだんに使って、テマヒマかけて造られた古民家(商家や農家など)は建築的にも文化的にも一級の研究素材。調査を続けていると、私の仕事そのものにも大きな刺激になります」。

  この古民家調査が建築士としての加藤さんの作品にどんな影響を与えるのか、それも楽しみのひとつです。

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