OBだより (第47回) 2008.10.10

(おはら・ひろかず)
小原 弘和 さん


C.A.P Design inc.:http://cap-d.net/
(平成18年(2006年)環境デザイン学科 卒業)
小原弘和さん

−建築を志した理由

 言うだけなら小学生の時から言っていました。根拠もなく進路相談で設計士と言い続けていると引くに引けなくなり環境デザイン学科に。大学に入り初めて建築と触れ、最初はホントに辞めたくなりましたが、自分の設計が形になる事で喜びと楽しさを抱き、なかなか納得できない事で、探究心が生まれて気づけば本当の夢になっていました。子供の時にたまたま言った事に感謝しています。

−好きな授業

デザイン実習です。

初めは徹夜をしなくてはならないので嫌いでした。どのようにすれば楽に提出できるかばかり考えていたので、駄目でした。途中、グループ設計があり、いつもすごい設計をする人と組むこととなり、この人の為にも必死で取り組みました。そのお陰で当時は自分の想像を遥かに超える建物が完成し、設計への楽しさと可能性を知ることができました。

その後は、徹夜も惜しまず、ゼミ室が家になり、寝袋生活がスタート。徹夜といいながらみんなと夜な夜なワイワイしたり、銭湯にいったり、友人とお互いの意見をぶつけあい討論をし、時には喧嘩になる事もありました。いざ、緊張のなか発表して、先生方にコテンパンにされ、いつか先生を唸らせる物を作る事を目標に取り組みました。結局一度も僕は唸らせる事ができませんでしたが、この時は自分の頭がフル回転で僕に考える場を与えてくれました。実習が終わり、最後に吉野屋に行き、みんなで牛丼を食べながらの反省会が一番好きでした。

−キャプデザインに入社して

 主に図面製作、パース・模型・プレゼンなどをしています。ただ何をしても新鮮です。図面など特に何も分からない状態ですから、入ってくる情報がとにかく新鮮です。建築事務所といっても設計をするだけではありません。私の事務所は住宅はもちろんの事、店舗の設計・DM・フライヤー・家具など、幅広くデザインをしています。建築だけではなく様々なデザインに視野を置く事ができるので、大変勉強になります。

社会人になって一番思う事は図面を書くこともあるのですが、人の繋がりが最も大切だと感じました。お客様も業者もすべてが人、家一棟建てるだけでも人の繋がりなくして成立しません。これも一つの営業ではないのかと思います。建築事務所だからといって設計だけすれば良いわけではない、一番大切な事です。

−今、振り返ってみて、学生時代に学んだこと

 色々な視点から見る事です。こうと決め付けず、広い視野を持つ事。それは設計でも言える事ですし、何にでも言える事なので、今は学生時代に築いた事に磨きをかけています。

−仕事をしていて一番楽しい事

 建物の竣工です。前日はいつもバタバタですけど、完成するとテンションが上がります。いつも竣工したら、遠くからとか色んな角度からボンヤリ眺めるのが一番好きです。頭の中でBEFOREの状態を映し出し現実と比べ、少し前までは現実がBEFOREでAFTERが創造なのに、AFTERがとうとう現実になるとたまりません。

−現在の趣味など

 最近は、建築探訪と言い、みんなで建築物を見に行くのをよくしています。別に建築探訪じゃなくてもいいんですが、みんなで集まって建物を見に行きます。近況報告は建築馬鹿トーク・昔はしなかったシリアスな話で華が咲きます。

−在学生や同窓生に向けてのメッセージ

 何ごともやらなければ分からない事でも、やれば分かる。とにかくやって見れば楽しい将来が切り開けると思います。



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